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2007年コルデコット賞受賞作『Flotsam フロットサム』

投稿日:2007-02-07 更新日:

Flotsam

ちょっと前、アメリカの大型チェーン書店、バーンズ&ノーブルに行った時、ダーリンが『Flotsam フロットサム』という絵本がいいといって紹介してくれた。作者は、David Wiesner デービッド・ウィーズナーで、ダーリンの大学の先輩なんだそうだ。4~8歳向けってことらしいけど、これは万人向け。英語出来なくてもいい。だってイラストだけだもん。


「flotsam = 難破船の漂流物、がらくたの意」って英和辞書にはあったけど、絵本の袖には、デービッド・ウィーズナーの言葉として、"Floatsam: Something that floats." とあった。フロートしてるサムシングだからフロットサムなのね(笑)つづいて、

If it floats in the ocean, it may wash up on the beach,

where someone may find it and be astonished, and share the discovery with someone else --

もしもそれが海に浮かんでいたら、もしかしたら浜辺に打ち上げられて、

もしかしたら誰かがみつけて、うわぁ~っとか思って、その発見を他の誰かと分かち合うかもしれない--

とある。絵本に添えられた言葉はこれだけ。袖に書かれた言葉で、ページじゃないから、読まない人もいるかもで、それは一向にかまわないけど、この絵本の物語を言葉で表現すれば、この数行に凝縮される。

こんな絵本は初体験。ウィーズナーっていう人は、絵本画家だからもちろんイラストも素晴らしいんだけど、それ以上に天才なストーリー・テラー。言葉を介さずしてこうも物語世界を展開できるものなのかと息をのんだよ。いい映画を1本見たような感動と内なる充足。

海辺で少年が発見したカメラの不思議なお話なわけなんだけど、ページをめくるごとに、いろんなシーンから、大きな波の音、さざ波の音、子供がはしゃいでいる声、いろんな音が聞こえてくるようだし、びしょぬれだったり、砂がざらざらついたりした感触も伝わってくる。

そして、海の中の様子がまた楽しい。エンディングもいい。この本のサイズというか、縦横比がよく計算されているというか、見開き2ページで1つの絵を見せた時のパノラマ感のせいでもあるけど、全体とおして、すごく時間や空間の奥行きや広がりを感じる。

『Flotsam フロットサム』の少年は、きっとデービッド・ウィーズナー。生き物好き、観察好きで、子供の頃に家族で海に遊びに行った時、まさにこの物語にあるような世界に思いを馳せたり、お昼寝した時にこういう夢を見たんじゃないかなぁ。

いいねー、この本~(溜息)とか言ってたら、アメリカで出版された絵本のアーチストに贈られる最高の賞、「The Randolph Caldecott Medal コルデコット賞」(www.ala.org/alsc/caldecott.html)を今年1月に受賞した。2006年に出版された本対象の2007年コルデコット賞。

是非一度手にとって知っておいてもらいたい本です。誰かにプレゼントするのを口実に、うわぁ~って感動してください。

Be astonished and share the discovery with someone elseですから♪



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David Wiesner デービッド・ウィーズナー著

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