『The Gates ザ・ゲーツ』を見に行ってきた。ベルリンの議事堂やパリのポン・ヌフを布で覆ったり、マイアミの島を布で囲ったりといったスケールの大きい環境芸術で知られるクリスト&ジャンヌ-クロード夫妻のインスタレーションだ。本当はバレンタインデー・デートで行こうと思ってたんだけど、月曜は雨だというので、予定を変更して日曜に。
セントラルパーク内の道、全長23マイル (37km)に7500の門が延々と並び、見慣れたセントラルパークが、一瞬にして現代アートの作品になってしまった。オープン後、最初の日曜日で、天気も快晴というのもあって、初詣さながらの人手。ゲートをくぐりながら、京都伏見の千本稲荷を思い出していた私であった(笑)
クリストの作品をこの目で見られるというので、かなり前から期待していた私。セントラルパークに着いて最初のゲートを見た瞬間、「あれ?小さい・・・」と拍子抜けした。
見たい、見たいと楽しみにしていると、頭の中でものごとがでっかくなってしまいませんか?私の頭の中では、平安神宮の鳥居クラスの、ものすっごい大きな門が並んでることになってたんだよね。(うーん、どうしてもゲートが鳥居に置換されてしまう。)
それに、事前にはサフラン色の布地って発表されていて、私はもうちょっと黄色味の強いものを想像していたから、これも「あ?そうなの?」って感じ。チベットの僧侶の服の色みたいだった。よく映えていたけど、黄色がよかったなぁ。なんとなく。
セントラルパーク中ゲートだらけなので、どこがベストポイントとは言えないけど、私たちは地下鉄Bラインの81st Street /Museum of Natural History から公園内に入ってシェークスピア・ガーデンに向かって東へ進んでから南へ抜けた。Belvedere Castle の横からの見晴らしが上のパノラマ写真。お城に登るともっと見えたかもしれないけど、入場するには行列に並ばないといけなかったのであっさり断念した。
今月27日で、クリスト&ジャンヌ-クロードが26年もかけてやっと実現にこぎつけたこのインスタレーションは撤去されてしまうので、もう一回違うコースで見に行く予定。メトロポリタン美術館のニューズレターによると、ミュージアムのテラスガーデンがこのプロジェクトのために臨時オープンして絶景が拝めるらしいので、次は上から全体を眺めたい。
【おまけ情報】これから行く人のために、知る人ぞ知るゲートの秘密を公開。ゲートの柱の根元の部分、カバーがあるんだけど、それを上にずらすと、この作品名と、夫妻の名前、製造会社の名が刻まれている。ぞろぞろと歩いている時に「写真撮ってくれる?」と私を呼び止めた男性が、なんとびっくり、同居人の昔の仕事仲間で、その人が教えてくれました。
こんなすごい人混みの中で、その人も同居人も滅多に来ない広い広いセントラルパークの中で、しかもばったり出くわしたんじゃなくて、私というワンクッションを経て何年もぶりの再会をしたって、ものすごい確率なのではと思うんだけど、ニューヨークって結構こういうことがあるのよね。何かにつけ不思議なパワーのある街だなぁと思う。
Christo and Jeanne-Claude オフィシャルサイト--http://christojeanneclaude.net