フランス旅行の8日目。ポール・ボキューズでこってりした後、パリへ行く前にその途中、ボーヌに立ち寄った。目的は10ユーロ(1400円)でワインのテースティングができるというワインセラー兼ワイン博物館みたいな Marche aux Vins ワイン市場 と、マイクロバスでガイド付きブルゴーニュワインのワイナリー巡り。
ボーヌはすごい小さい町なので、ここは、もうちょっと時間があったらあったで良かったけど、朝から夜までだけでも充分見て回れた気分。上の写真は、Hotel Dieu オテル・デューというこの町きっての名所。神の館という意味なんだそうだ。15世紀にできた病院。
所有するワイン畑は、グラン・クリュ(特級)のワインを産し、その収入で貧しい患者をタダで診てたんだそうです。屋根の柄がメルヘンチックでかわいい。同じような屋根、ほかでも見かけた。お菓子の家みたい♪
でも、病院なんで、治療用の器具とかいろいろ展示されていて、説明を読んでると気が滅入ってしまった。中にロジェ・ヴァイデン作の『最後の審判』の絵がある。絵の前に大きなルーペがぶらさがっていて、それが自動で上下左右に動いてたのが面白かったけど、ちょっと邪魔な気が...。肉眼で障害物なく全体が見られる方がよかったかも。
それで、これが噂のワイン市場。お金を払うと、テースト・ヴァン(「フランスお土産自慢」の2枚目の写真参照)を渡されて、それで自分でまわって試飲するというもの。こんな風にワインの樽の上に一本ずつワインとその説明書きがあって、自分で注ぐのよ!すごい太っ腹!そんながぶ飲みする人、いなかったけどね(笑)
ワインも美味しかったんだけど、テイスティングの最後に飲んだ、クレーム・ド・カシスが美味しかった。アルコール度数20%のリキュール。これと白ワインで作ったカクテルがキールだけど、ディジョン産白ワイン、アリゴテで作るのが本物のキールなんだと、後で行ったワインツアーのガイドさんが教えてくれた。
ワイナリーツアー、行って良かった。多分、ワイン作りの基礎の基礎みたいな内容だったんだろうけど、実際に現地に行って、ブドウの木を見て、貯蔵庫を見て、味わって、話を聞くというのは、とても楽しいものだった。きっとこれからワインのことを聞きかじる度に、いろんな記憶の細切れが、もっと意味を持って繋がっていくだろうなと思う。百聞は一見にしかずってやつですね。百聞してから行けばもっとよかったと思うけど。
話が時間的には前後するけど、これはリヨンからボーヌに向かう列車からの車窓。牛が白い。これ、食肉種のシャロレといって、ブルゴーニュの名物。牛肉赤ワイン煮込み、ブーフ・ブーギニヨンになっちゃうわけですね。ボーヌの駅を降りてすぐに牛の看板がかかった肉とハム屋さんがあった。町が小さいといろんなものがすぐ発見できて良かったです。