
年末年始、普段よりは時間がとれたので、最近、日本語の本2冊、英語の本1冊(これは前から読んでた本)を読み終わった。若い人(っていう言い方が年寄りくさいなー)は、どこに行くのもモバイルで音楽、ゲーム派かもしれないけど、本もいいもんですよ。これは2日で読み終わった一冊。日本語だし(笑)読みやすい文章なので、ぐいぐい読めるから、時間がもっととれる人なら1日読み切りコースだね。
英語をこれから勉強する人、今、勉強中な人といった英語に興味がある人は勿論、英語を使わないといけないことがあるけど、もう、緊張しまくってどうしていいんやらわからない、英語の上達抜きで、もう少し気楽に海外旅行できるようになりたい英語初心者から、語学留学して、アメリカに何年も住んでいて、日常会話には困ってない(と自分では思っている)人も、一度読んでおいて損はない。
例として挙げられている英語の文法やら単語やらは極めて平易で、TOEICのスコアアップのために英語を勉強するといった類ではない。英語で人とつきあっていく上で、何かと役に立つポイントが実に的を射て実例とともに列挙されている。アメリカでのソーシャルスキル(社交技術)が身に付く本なので、英語じゃなくても、その他の言語の国、ひいては日本の社会でも気持ちよくコミュニケーションするのに参考になるポイントは多いと思う。
ひとつ、旅行者にもこっちで暮らしている人にも関係がある、ショッピングについて書かれた部分を中略しつつ引用しながら紹介すると、
レストランと同じように、個人のお店に入ったらまず店員と視線を合わせて「Hi.」あるいは「Hello.」と笑顔で声をかけましょう。
来た、来た。そっとしておいてほしくても、どのみち店員は必ず声をかけてきます。ここで日本人は、判で押したように「Just looking.(見ているだけ)」とはき捨てるように言います。もちろんこれでも通じますが、ぶっきらぼうで冷たい印象の答え方です。
「I'm just looking. Thank you.」
と、最後にサンキューを加えて穏やかに言うだけで「ちょっと見せてもらっています。ありがとう」と、優しく上品な印象に変わります。
いざ試着はしたものの、やはり買わないということになっても、少しも気後れする必要はありません。こそこそと目立たないように出ていこうなどとはせず、
「Thank you. I'll be back.(ありがとう。また来ます)」
と言って、堂々と出ていってください。
てな感じ。どうでしょう?ひとつとして難しい英語は出てこないけど、知らないと、恐々お店に入ってどぎまぎしながら商品を見て、買わない場合、気まずい思いで店を出なきゃいけなかったのが解決。英語慣れしてるけど、ソーシャルスキルが身に付いてない人は、気付かないうちに相手にすごい嫌~な印象を与えてたりしてたかもと反省。
たったこれだけのことでも、ポイントを押さえていれば、気持ちよく、スマートにショッピングができていいよね。
かれこれ在米12年を迎える私にとっては、「ぎょっ!そうだったの?しらんかった!!」という驚きの新事実はなかったけど、“Thank you”と‘Please’の大切さ、“You know”など、無意識のうちに連発してしまう言葉によって相手に与える印象のこと、いろいろ「そうよねー。気を付けなきゃねー」と反省したし、知ってるものの毎回は実践してなかったようなことが「絶対やるべき」とクリアになってすっきりした。
日本の本は、日本に帰った時にまとめ買いするので、こっちではほとんど買わないんだけど、輸入本プライス(約2倍!)でも買って良かったです。
■『知的な英語、好かれる英語』 |