着物のことが好きになって、テキスタイルアート全般に興味が沸き、草木染めや、手織りのコースを取ったり。その時の様子は、「草木染めで帯揚げとか」と「手織りコースで織った帯のようなモノ」でも触れたけど、今度は、毛糸でおうちで手織りしてみた。機(はた)は、物色中でまだ(笑)買ってないので、機も手作りで!
織物101っていう初級クラスが、未経験者オッケーだったにもかかわらず、使った機がフロアールームで、四枚綜絖で、踏み板もあるし、小さいだけで、本格的に機じゃん!っていうもので、経糸をセッティング(整経)する苦労も経験してみて思ったんだけど、要するに、織物というのは、最初に縦に糸をはって、そこに糸を横にからめ続けていって、容易にばらけない状態になっていればいいのよ。
だから、いろいろ賢く織ろうと思えば、立派な機があった方がいいし、すごい作品を織ろうと思うと、極めた技やセンスが必要だけど、そーでない織物というのもあるわけで。世界中に大昔からあることからもわかるように、織りにしても、染めにしても、基本的な仕組みというのは、すごい原始的なものなのだ。
というわけで、こんな機(笑)を発明!とか言ってみる。
日本語だと、'段ボール織機'なんてキーワードで検索すると、いろいろ出てくるけど、経糸をひっかけるために、一様に、段ボール箱の端を5ミリおきに切れ目を入れるというやり方ばかり。それは、かなり面倒くさい。なので、私は、箱に99セントストアで買った櫛を使用。で、ガムテープでとめただけ。
いちいち計る必要なし、切る必要なし、そして丈夫で、どんな大きさの段ボールだろうと、箱だろうと、板だろうと、枠だろうと再利用可で、簡単、はやっ!
四角いものが織りたければ、櫛は上下にあればいいけど、私が織ろうとしていたのは、スヌードで、輪っかになってるものなので、櫛は箱の角4隅に接着して、経糸はぐるぐる箱の周りを巻く形で伸縮性のある細い毛糸をセット。
これに、緯糸を渡していくわけだけど、緯糸は、割り箸の先をカッターで斜めに削って、全体を、糸がひっかからないようサンドペーパーで滑らかにしたものを、はさんで使った。
そして、定規であらかじめ経糸を一目置きに(途中は二目置きとか、これも適当に)すくっておく。定規を立てると、経糸にぱかっと隙間ができるから、緯糸が簡単に通せる。ただし、片道だけ(笑)往路は割り箸の先を使って、運針するみたいにしてすくって引き返す。機を買うと、こういうところがソフィストケイトされていて、往復、緯糸わたしが簡単だけど、最初の整経の手間が余分にかかるので、ここでは小さいものを、原始的に気軽に作ることに重きをおくで良しとして、織って織って織りまくる。
最後は、緯糸は裏側で適当に糸をひろってほどけてこないようにしておしまいで、櫛をべりべりっとはずすという手順になります。
話が前後するけど、そもそも、織ろう!と思ったのは、こんな毛糸を拾ってしまったから。
ニューヨークで休日散歩すると必ず出会う「もってって下さい。タダ」っていうやつ。出くわした時には、この毛糸のかせの先に、20センチ四方くらい編んだものがついていて、その速攻な挫折ぶりに、心を鷲掴みにされてしまったわけですよ。
小学生の時にかぎ針でマフラーを編み始めたのに仕上げなかった罪滅ぼしをしろという神様のおぼしめしに違いない。。。
というわけで、がんばりました~。
ブルー系の太い毛糸は、昔バーニーズで買ったものの、ほとんど使ってなかった帽子をほどいた上等の毛糸。
なんとなくくしゅっとしてブローチで留めるもよし。
毛糸、軽く半分以上余ったので、調子に乗ってスヌード二作目。
最初のは、目がきつすぎたから、もっと緩く、ふわっと。緯糸とか、途中でもっと元気よく出してみた。
とっても暖かい。
かぶればいいだけで簡単なのも素敵。
次は何を織ろうかなぁ。
帯?(笑)まさかね~~~。