マンハッタンにモマが帰ってきた。日曜日1時に待ち合わせをして行ってきたんだが、長蛇の列。10分待ちくらいだったかな。友だちが先に着いて並んでくれていたから(笑)入場料が20ドルに値上がりしたけど、新生モマは十分見応えありなので行く価値有り。
![]() 1/100スケールのモマ。 中央は広くなったスカルプチャー・ガーデン |
だって、一日中いても見尽くせないくらいのアートがあるし、そこにいるだけで、私は充実した気分だったよ。6時半までいたけど、じっくり見られなかったところがいっぱいで物足りなかったくらい。同居人が行きたがってるので、近々もう一度行くつもり。
新生モマのデザインをしたのは、日本人建築家、谷口吉生氏。葛西臨海水族館(江戸川区・葛西)、東京国立博物館法隆寺宝物館(台東区・上野)と、日本国内で数々のミュージアムを手掛けている人だけど、海外のコンペは今回のモマが初出品なのに、強豪蹴散らして勝ち取ってしまった。すごい!
モマがオープンする前、こっちのNHKみたいなテレビ局、PBSで彼をフィーチャーした特別番組をやっていたけど、堂々としていてかっこよかった。背筋がしゃんとしていて、こんな仕事をするようなすごい人なんだから当たり前かもしれないけど、物怖じしたところがなくて、だけど傲ったところがなく、あぁ、中心に哲学のある人は違うなぁと思った。いやぁ、素敵でした。うっとり。
今月いっぱいまでは、"Yoshio Taniguchi: Nine Museums" として、谷口吉生氏の日本の作品紹介をエギジビションでやっている。上の写真と右の写真は、モマの1/100建築ミニチュアモデルの写真。
このモデル、すごい精巧で、それ自体が素晴らしいクラフトだった。腰をかがめて、ミュージアムの53丁目サイドの入り口をのぞきこむと、ちゃんと54丁目までがぶち抜きのコンコースになっていた。すごーい。実物とおんなじだわ。
美術館って、一端中に入っちゃうと、窓のない室内で延々作品と対峙しなきゃなんなくて、時にすごく疲れるんだけど、新生モマは、窓がいっぱいあって、ミッドタウンの景色がよく見える。ガラスには、白い3ミリくらいのテープが3ミリくらいの間隔で貼られているので、直射日光は入らないんだけど、日曜は曇りだったにもかかわらず、自然光が入ってくる気持ちの良さが感じられた。混んでたけど、それでもスペーシャスな空間が心地よかった。
見たこともない作品も多々あったけど、スカルプチャー・ガーデンに私の最愛のピカソの彫刻、山羊さんも前のようにちゃんとあったし、左の写真、マチスの "red studio 1911" も久々に見たし、懐かしさでいっぱいになった。
旅行でニューヨークに来た時、クイーンズに移転していた時も含めて、かれこれ過去15年にわたって、何度もモマには足を運んだことがある私には、顔なじみの作品が沢山あって、「あ、久しぶりじゃん!元気だった?」なんて、旧友に会ったような気分だった。
来月には、1階にミュージアムへの入場を問わず一般に公開されるレストラン、モダーンがオープン予定。ザガットの人気1~2位の常連、グラマシー・タバーンと、ユニオンスクエア・カフェのオーナーのレストランなので期待大。
去年2月のタイムワーナーセンターのオープンといい、ニューヨークの都市開発、ノリノリって感じ。これでオリンピック召還が実現でもしたら、もう、大騒ぎだなぁ。
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MoMA The Museum of Modern Art
11 West 53 Street
New York, NY10019 (54丁目側にも入り口できました)
212-708-9400
http://www.moma.org
毎日10:30開館 火曜定休
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