草木染めのクラスに続いて、Textile Arts Centerで、Weaving 101のコースを取った。経糸(たていと)の準備にはじまり、機に糸をセットして、4枚綜絖踏み板4つ Schacht Spindle シャクト・スピンドル社の Wolf Pup Loom を使って、平織り、バスケット織り、綾織りなどでサンプルを織るのが3時間 X週一で4回という内容。織物っていうのは、緯糸(よこいと)を通して、とんとんしてる=織るで、それがたいへんなんだと思ってたけど、実際には、経糸を織機に張ることが大変なんだということがよ~くわかった(汗だく)
だってね、織り始めるまでに何をするのかというと、上の写真で順を追って説明すると、
- 【左上】織りたい大きさと糸の太さからゲージを割り出してから、必要な経糸の本数分で、必要な長さを準備する=整経。
- 【右上】その糸をとって、織機の後方のローラーに経糸を巻く。
- 【左下】真ん中あたりに穴があいてる針金がぶらさがってる板が4枚(綜絖)あるので、それに順番に一本一本経糸を通す。私は200本で。
- 【右下】針金の櫛みたいなのがあるので、織りたい巾になるよう糸をふりわけて、2本、3本、3本、2本、3本、3本ってな感じで櫛目から糸を取って、手前のローラーに糸を巻き、織り始める。
ふう。大変根気のいる仕事。これ、日本のすごい帯だと、30センチほどの幅に経糸が3000~5000本らしい。まさに神業よね~。こうやって織り始めるまでに最初の2回クラスは終わり、3回目のクラスの途中からやっと織り始めました。織り始めるとこれが結構すいすい織り進んでいくからびっくりした。まー、丁寧にやればもっと時間がかかるんだろうけど、初めての手織り体験だったけど、違う糸を使う度に糸を選んで、糸巻きに巻き取っって、、、なんていうのらくらした時間も含んで3時間弱で150cm織り進んだもん。
左が4回クラス終了の結果。写真つぎはぎなのでガタガタしてる(笑)元もガタガタなんだけどー。そもそも織物に興味が出たきっかけが着物なので、同じ織るなら気分だけでも盛り上がりたくて半巾帯のサイズ、15センチ巾でやらせてもらった。長さは他のみんなと同じだから全然足りないのは承知の上で。
コース終了後の1週間は自由にスタジオは使えるから、織れるギリギリまでやっても良かったんだけど、後半経糸が切れまくったし、半巾帯の長さ分にはならないから時間切れにて完成とした。織ったのは2mほど。両端は適当な長さにしてもっと小分けにして結んだり、押さえミシンをかけて切るという始末にするそう。糸替えした度に端から糸がぴろ~っと出てたのは、何の始末もせず、ただ切るだけというのはちょっとびっくり。
材料は全て Textile Arts Center にあったもの。経糸を機にセットするまでは手取り足取りだったけど、織るのは特にインストラクションなし。プリントわたされて、そこにある番号通りにひたすら踏み板をふんでは緯糸を仕込んだシャトルを右に左に通していく。リズミカルにシャッ、シュッ、トントンを繰り返す。な~んとなく色合わせは意識したけど、いろんな太さや形状、素材違いで同じ織り方がどう違った結果になるのかを見るために、なんとなく合ってるかな~レベルで適当に糸を選んで織った。
それにしては、まーまーのできかな。
事前にこんな点に気をつけると綺麗に織れるよみたいなアドバイスもなかったので、5センチくらい織っては、「あ、端っこって気をつけないとガタガタゆがむのか」とか、1クルー織りきって、次を織り進むために織った分の巻き取り方を教えてもらったはいいけど、経糸がゆるめたままなことに気付かず織ってて、「なんか変じゃない?あ、これは自分でまたぴんぴんになるまで巻くべきだったのね」とか、「あ、糸や織り方変えると目のつまり具合が変わるから、同じ調子で織ってると幅が違っちゃうのか」とか、気づきの連続で、、、勉強にはなったけど(笑)そういうわけで、ガタガタが一本調子で織ってるよりも激しいことになってます。
小学生の時に初めてかぎ針で編んだマフラーを思い出した。
両端がガタガタな織物としての存在意義もあるかと思ったんだけど、フェイスブックで頑張れと言われたので、ちょっと努力もしてみた。

同じ糸で同じ織り方をしてると、そんなにゆがまないけど、気をつければそれなりに結果もついてくるものね。
そうだ!折角だから、帯を織った気になって、前日に着たウールの着物にのせてみよう。
けばけばの糸と、むら染めのふわふわの毛糸の部分を出すとこんな感じ。麦の穂柄のスカーフを帯揚げ風にしたコーデ。
織ったものの端の糸束を結んだのがなんとなく帯締めっぽかったので、のせてみたバージョン。帯揚げは同 Textile Arts Center の Natural Dyeコースで初めたインディゴ。相性いいじゃないですか。
全通で柄があると、巾出しして結んだら後の色が見えて面白いものだね。着物って、直線デザインのものばかりで、コーディネートするのが、カンバスの上でコラージュしてるみたいな楽しさがあって好き。いつも延々妄想してる。それで着付けの時間がなくなる(笑)いかん。
やってみるまで、マイ帯なんて不可能と思ってたけど、これはもしかしたら、もう一頑張りしたらできるんではという気がした。ということで、Weaving 101 は取って楽しく大満足でした。
それにしても、こんな中途半端に細くて長いもの、どうしよ。。。(笑)