じゃじゃーん。記事後半は、ターキーについての蘊蓄で話が長くなってるんだけど、とりあえず2011年サンクスギビングデー・丸焼きターキー・ディナーで料理したものをご紹介。ほとんどが定番中の定番レシピなんだけど、一部アレンジあり。今年はうちでターキーを焼く焼かないが二転三転したんだけど、結局焼くことになって、間際にフードコープにターキーを買いに走り、例年通りフルコース・ターキーディナーを作りました。
お皿手前から時計回りに、
- ターキー(まずは胸肉部分よ、やっぱり)にグレービーとクランベリーソース
- 黒い米みたいなのがワイルドライス、栗、干し椎茸の炊き込みごはん(干し椎茸をもどした液、昆布、醤油、ココナッツを発酵したメープルシロップみたいな調味料、タイム)
- ロースト・ベジタブル(芽キャベツ、ニンジン、玉ネギ、ビーツ、イエロービーツ)
- 蒸しインゲン
- スタッフィング(グルテンフリーのパン、セロリ、玉ネギ、ブラックカラント、ガーリック、スープストック)
- マッシュド・サンチョーク
- (冒頭写真)アルグラ、オレンジ、ザクロのサラダ
グレービーソースは、ターキーオーブンロースト中に出た肉の焼き汁、ターキーの首、心臓、腎臓、シャロット、ボジョレーヌーボー、マルサラワイン少々、バター、葛粉少々で作りました。
クランベリー・ソースは、クランベリー、砂糖、水で煮るっていうのがよくあるレシピだけど、砂糖はできるだけお菓子以外では使いたくないので、最小限にして、甘味はリンゴを1個入れて煮てつけた。アメリカのクラシックレシピ的にはかなり甘さ控え目なさっぱりクランベリー・ソースです。
丸焼きするには、胸を上にしてラックにのせて、15分~20分xパウンド数という長時間焼くことになるんだけど、20分おきくらいにオーブンから出して、したたり落ちた肉汁をターキーにかけ、脂肪が少なくてぱさつきがちなターキーに潤いと味わいを加えるんだけど、重力の関係で、味だけ重視するなら、胸を下にして焼いた方が、美味しい胸肉がジューシーなままで美味しい。でも、見た目が胸を上にしっぱなしで焼いた方が綺麗だから毎年悩むんだよね。
今年は小ぶり(5キロ!)のターキーで扱いやすいから、こんな風に最初の2時間半を胸を下にして焼いてからひっくり返して、胸に肉汁がけの焦げ目を加えて仕上げました。胸に縛った糸とは別にラックの筋痕が残るのが美的にはなんだけど、まあ、焼き目がついてると目立たないし、お味としては大成功なできでした。
料理の仕方も関係あるけど、なんてったって、ターキー自体が美味しかった。いつもは USDA オーガニックのだけど、今年のは、認定されてないけど NY アップステートの酪農家のサイトの説明を読むとオーガニック以上のスタンダードで自然飼育・繁殖している昔ながらの種類のターキーで、American Bronze という種類。
すごいこだわりぶり?!実はどこのブランドとかっていうよりは、実はサイズ、できるだけ小さいのってポイントで決めて、後から調べたらそうだったってだけです~(笑)おぼろげながらにこれはヘルシー・グルメ・ターキーだっていう気はしてたけど、良い買い物となり、ラッキーでした~。
アメリカってなんでもそうなんだけど、日本とは違って、ものごとを平均値で見ると全体像が見えない国で、ファーストフード肥満大国である一方で、ローカルフードとか、スローフード尊重というエコ・ヘルシーグルメな風潮が顕著になってきている。というわけで、今年のサンクスギビング・ターキーのトレンドは、Heritage Turkey ヘリテージ・ターキー。うちで頂いた American Bronze もそれにあたります。
現代大量生産されてスーパーマーケットで売られているターキーっていうのは、消費者に好まれるホワイトミートの胸肉が大きくなるように品種改良を重ねて作られた Broad-breasted White が99.99%のシェアを占めていて、ヘリテージ・ターキーっていうのはその先祖、原種か原種に近いもので、市場に出せる大きさに育つのに、イマドキターキーが18週間なのに対し、古典ターキーは24~30週間かかるのだそう。
やっぱりじっくり健康に自然に育てられたものは、味わいの奥深さ、広がりが違う。昨日からサンクスギビング・ターキー残りものリサイクル料理ラリーに突入していますが、もー、毎回食べるのが美味しくてうれしい。
今からもう片胸いただきます。こんな御ご馳走が食べられて幸せです。あぁ、ありがたい、ありがたい。